時間つぶしに入った本屋でたまたま手にとり、半分ほど立ち読みした。


唯川 恵ってどっかで名前をみたことあるなぁと思ったら、コバルト文庫(少女小説の文庫シリーズ。あたしと同世代の女性なら、一度は読んだことがあるのでは)で本を出していたらしい。

もともとは少女小説が出発の人なのだ。


この本のストーリーをヒトコトでいうと、バブル期の絶頂に結婚した男女が、いろんな出来事に遭遇しながら結婚生活を続けていくというもの。

たぶん著者は、この本で家族って何、夫婦って何?という主題を描きたかったと思われるのだけど…


その「いろんな出来事」があまりにも、「ありえねぇ」という感じなのだ。

つまりは、ご都合主義。


この物語は主人公となる男女の結婚式のシーンで始まるのだが、花嫁の控え室に、花婿が二股かけてた相手が現れていきなり手首切っちゃうとか。


二人が離婚に合意したとたん、妻の妊娠(しかも、何年かぶりの久々の関係で)が発覚して、結婚生活を続ける羽目になるとか。


程度の差こそあれ、小説というのは虚構だから、そこに作者の都合というのは入るのだけど、あまりにも描き方が稚拙すぎる。


このストーリー運びは何かに似てるなぁと思ったら…少女小説だ。

何となく納得。